東京藝術大学大学美術館での卒展は最終日。3月28日から特別展『雪村(せっそん)奇想の誕生』が始まります。尾形光琳や、近世には狩野派、近代では狩野芳崖、橋本雅邦らが雪村を研究していて、とても影響を与えたのだとか…。雪村ってそんな画家だったのか~。
以前、茨城県の特産品や伝統工芸を調べている時、「雪村うちわ」を知りました。室町時代に常陸太田で生まれた画僧・雪村が創作したのが始まりだそうです。
枡儀団扇店の 圷總子さん(80歳)が雪村うちわを作っている映像を、銀行のロビーのテレビで見たことがあって(茨城県の特産品を紹介するDVDだと思います)、とても印象に残っていたんです。もうお年なのにとてもお元気で、現役の職人さんとして手際良く竹を使ってうちわを作るおばあちゃんが、品があって素敵だったので…。
土浦のまちかど蔵のアンテナショップでも数点販売していました。その時実物を初めて見ました。このうちわは四角いのが特徴で、風をいっぱい受けられるためだそうです。和紙製で丈夫で、軽い。8か月以上天日干しして乾燥させるので、竹が軽くなり丈夫になるのだとか。20年持つそうです!大きいサイズは2100円、小さいサイズは1800円。お店で見た時はちょっとぜいたく品だと思いましたが、20年もつなら完全に元は取れるなあ。(購入検討中です。)
下にコピーしたのが展覧会の見どころ。
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伊藤若冲、會我蕭白、歌川国芳…「奇想の画家」が大ブームを巻き起こしている今こそ雪村!
元祖「奇想の画家」というべき雪村の、破天荒でユニーク、大胆で繊細な作品の数々を堪能いただきます。
琳派の代表絵師である尾形光琳は、雪村を思慕し、模写や雪村を意識した作品を数多く残しました。
近世には狩野派、近代では狩野芳崖、橋本雅邦らが雪村を研究します。本展は、雪村に影響を受けた後世の絵師の作品の数々もご覧いただきます。
また、「電力王」「電力の鬼」と呼ばれた松永安左エ門(1875-1971)や「マネジメントの父」ピーター・F・ドラッカー(1909-2005)も雪村に魅せられ作品を所蔵するなど、現代に至るまで多くの知識人たちを魅了してやみません。”
私も見に行きたいと思います。雪村、楽しみです。でも、雪村うちわ職人のおばあちゃんの映像を先に見てしまったので、私の雪村のイメージはあの静かでほのぼのとした世界のままです。