古河歴史博物館の向かい側に、南画家・奥原晴湖の画室を移築・復元した繍水草堂がありました。隣には鷹見泉石の住まいだった邸があって、そちらを先に見たのですが、二つの建物の雰囲気が全然違いました。

奥原晴湖が晩年、熊谷に住んでいた時の画室。床の間の部屋は移築で、玄関と廊下は図面をもとに復元されました。

玄関。

廊下。

移築されたお部屋。

鷹見泉石の邸を撮ってみたけど違和感のある写真しか撮れず、きれいなお庭だしお邸なのになあ~と思いながら、奥原晴湖の画室に移動してみたら、そこに流れる優しい穏やかな空気が美しくて、好きな写真が撮れました。移築や復元を経ているので、晴湖が使っていた時のままとはいかないのだろうけど、住んでいた人の人柄や雰囲気が家にも宿っているとしたら、晴湖はとても女性的な繊細な面を持っていたんだろうなあと思いました。絵を見ても、今回の画室を見ても、晴湖にかかわっているものは、いつも温かく柔和です。